熊本県 八代市 泉町(旧泉村) 五家荘
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雑文録

2022.11.20

山行

今夏の水害で大きな被害を受けても、五家荘の山々は例年通り、鮮やかな深紅、黄の葉の色に彩られて飽きることはなかった。紅葉祭りの期間中、離合の為の一方通行の道路規制に加え、水害で寸断された道路は通行禁止の迂回路で大回り、複雑な紅葉巡りのルートになってしまった。

気の早い自分がまず、出かけたのが11月3日。もしかしたら樅木川の上流の自分だけの秘密の撮影ポイントの木々がすでに色づいているかもしれないと焦ったのだ。(そこに行くのは数年ぶり…) カメラを二台(珍しく気合が入る)をバックに押し込み、レンズ数本、三脚を無理に括り付け、非常食(スルメにチョコ)…これで大がかりな極私的撮影隊の出来上がり。万が一に備え、長いロープ(テープ)もそろえ、緊急時はこのテープを木に括り付け、谷に降りたり、這い上がるのだ…おっと、ウェーダーにも着替えないかん。面倒くさいが秋の川の水は冷たいぞ。

秘密の空き地に車を停め…ま、大掛かりな撮影隊の進軍の前に、まずは偵察じゃいと、スティック1本で坂を下る。さっさっ、ざっざっと木にしがみつきながら、枯葉の敷詰まる斜面を、川を目指して降り続ける。

と、意外と簡単に河原に着くも、はて?木がない…。

右の岸は背丈ほどの高さに地面がざっくりえぐられ、断層がむき出しになっている。左の岸は激流に洗われたのか、岩がむき出しになり、木々は流され、いつもの景色が消えていた。全部、流されたのだ。足元の水たまりには、茶色に枯れた葉が重なるだけ。僕はそんな景色の中を上流に向かって歩き始めたが、行けども、行けども同じ薄茶色の景色が続いていた。山の再生と同じく、川の再生にも何年かかるのだろうか。

決局、失意のまま、車に戻り五木経由で帰路に就いた。

 

(ついでに恥を語ると、帰路の途中、仁田尾神社に行ってみようと思い付き、途中まで車を走らせたのが、これまた恐ろしい道路で、さすがに車で行くのは危険と判断し徒歩に切り替え、長い長い、神社への道を歩いたのだが、この道が、とてつもなく怖い。崩落寸前の道路があり、ガードレール代わりに置かれた杉の大木の下は、目もくらむ谷底で、谷から吹きあがる冷風に汗も冷え、身も震え上がり、前進を断念…樅木川に次ぐ失意の連続の1日だった。)

 

今年の五家荘の紅葉のピークはおそらく11月5日~10日前後だったようだ。その肝心な期間に用事ができ、最後の撮影のチャンスは11月13日。しかも天気予報は雨。それでも土砂降りの雨以外は雨でなしと、五家荘に向かう。

今度は二本杉ルート経由で、水害の被害が少ないと思う「ハチケン谷」の紅葉が狙いだ。二本杉から大きな遠回りをして、ハチケン谷に向かう。京の丈山 山頂を目指すのではなく、登山口までの道沿いの紅葉を求めての山歩きとした。

 

 

残念ながら谷の紅葉は終演。落葉しきり…遅かった。

雨男を自任する自分だけど、時に、曇り空に日が差し、青空が見える…やっぱり来て良かった!と思うも、つかの間、雨は降り続く…

雨は雨でも山歩きは楽しと思えるのは、春の優しい細やかで暖かな雨、夏の熱さましのさっぱりした雨…さすがに11月の雨は重く冷たい。三脚が重い…結果、途中で進軍断念…。

極私的に満足して撮れたのが、車を停めた場所の足元の”1枚”だけだった。

 

 

 

 

山と神楽と修験道。

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