熊本県 八代市 泉町(旧泉村) 五家荘
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雑文録

2018.12.31

文化

今年も残り1日。思い返すにこの一年は大変な年だった。何しろ死にかけたのである。1月の末、突然クモ膜下出血を発症、開頭手術を受けたのだ。およそ3割の人が亡くなるという問答無用の恐ろしいクモ膜下出血は、交通事故や自死にも近い。過去を懐かしむこともなく、机の引き出しの中を整理する余裕もなく、周りの人々に挨拶もできずに、突然、自分の生が死に変わる。

ベットの上で、看護婦さんが、毎夜徘徊してくるおじいさんに、「この部屋に入ったらダメよ、この部屋は死にかけてる人が寝とらす部屋だけんね」と諭す言葉を、何度も聞いた。(あのおじいさんも突然消えたが)

数週間後、その部屋から脱出し、一般の病室に移動した時はさすがにホッとしたものだ。退院後、幸運にも後遺症も、麻痺もほとんど残らず、5月には五家荘の登山を再開、白鳥山のシャクヤクの開花も見ることができ、それから夏のキレンゲショウマ、秋の仰帽子山…元気なうちに五家荘図鑑のサイトの内容を写真集にまとめてみようかかと思った矢先、クモ膜下出血の神経の傷がもとで症候性のてんかんの大発作を起こし、気を失い、再度救急車に。(これも運転中ではなく、Tさんの事務所で発作して運が良かった)

いよいよ、2年間の車の運転禁止の指令がおり、僕の週の半分は自宅軟禁の身となった。

さて、五家荘に行けない時間をどう過ごすか。

(写真集もみんなの協力で何とか出すことができた。)いろいろ思いを馳せるに、いまさら五家荘の文化、歴史について自分が無知なことに気が付いた。以前、久連子のお地蔵さんについて、何か資料が残されていないかと、泉村村史を探してみたことがあったが、成果はなかった。先週の日曜、思いついて八代図書館に出かけ(平成17年発行)新しい泉村誌を見つけることができた。ページをめくるにこの本は僕にとって宝のような本だ。車の運転許可が出るまでの期間、僕の頭の中のぬか床としての役割を果たしてくれたらいいなと思う。(脳の味噌漬け、どんな味になるか)※村誌は購入出来ず、借りるしかない。

※写真は数年前、久連子訪問時に、気が付いて撮影したもの。泉村誌によれば「久連子兵士の像」とある。

今年は或る意味、僕にとって当たり年。宝くじも当たる可能性あるかと密かに期待する。10日ほど前に、事務所のI君に無理なお願いをして、熊本市内の健軍神社でおみくじをひいてもらう。(I君はたまたま健軍神社に行く用事があり、僕のおみくじの為だけに行ったわけではない。)しかも彼は神道の家系なるも徹底した無神論者。

机の上に置かれたおみくじの中身を見て更に、驚き。このおみくじは数年前に引いたものと全く同じものだった。I君はふんと鼻で笑う。

その内容は「艱難苦労のある時ばかり神の御袖にすがる気か ふだんは一向に振り向きもしないで人の力の及ばぬ苦しみに行き交わすと、俄かに神様神様とさわぎたてる…」

中吉なのに大凶のような内容ではないか。

「しんどい時ばかり、神様のそでにすがるくせにさ。普段は全然振り向きもせず、やばい時ばかり神様神様と騒ぎたてる、まず、そんな自分の心を改めなさいよ、神様もあまりにも君のバカさにあきれて可哀そうだと助けてくださいますが、もう調子にのったらダメなんだからね!今度、勝手なことしたら、マジ死ぬよ」

2019年は大人しく、まじめに勉強します。もう少しお時間ください、神様。

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五家荘図鑑(写真集)完成…山はもう冬か。

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