2017.04.17
山行
久しぶりに、山に行った。
下界とは違い、山里では今、桜が満開だ。道沿いに大きな桜の古木を見つけた。桜の樹の寿命はいったいどのくらいなんだうか。都会の桜は寿命が短いのか、ある時期になると枯れてしまい、花見ができなくなる場所もあるとテレビで言っていたが、やはり品種により違うのだろうか。山では桜の樹だけが残って、人の気配がなくなったのが皮肉なものだ。延々と車で回ったけど、誰もいない。車を降りると野鳥のさえずりが谷間に割れんばかりの声で響きあっている。みんな、生まれて来て良かった、冬の寒さを生き抜いて良かった…とでも、歌っているようだ。この古木の花の蜜も吸ったのだろうか。樹々にも鳥の歌声は聞こえているのだろう、風に枝がそよぎ、花弁が舞い散る。
道沿いの斜面ではカタクリの花が咲いていた。カタクリの花の期間は短く、一週間前後。人知れず咲いて、散る。こんな花の生き方もある。誰もいない春、誰も知らない春。